アウシュヴィッツについては、歴史の時間に学び、ある程度の知識はあるものの、異国の話ゆえにどうもピンときません。著書では、親が子どもに話すように、噛み砕いて説明されていることより、歴史の断片というより人間臭さが感じられ、内容は生々しいです。
私たちは現在、危機に脅かされることもなく、平和に暮らしています。これは、確かに残忍な歴史の教訓の上に成り立っていると言えるでしょう。わずか60年前です。
著書の中で、人は命令されれば人殺しもしてしまう、あやふやな存在であることが書かれていました。歴史をたんに出来事の連続に終わらせないためにも学ぶところが多い本です。