今年の1月は、正月休みに本を読む時間があったので、20冊の本を読むことができました。
ただ、1冊、坂口安吾全集(第3集)は、3.5cmもの厚みのある本で、最後まで読み切ることができませんでした。
最近儒教関係の本を手にすることが多くなったのですが、たまに、人間の心理を深くえぐった本が読みたくなることがあります。
精進料理ばかり食べていると、ホルモン焼きが無性に食べたくなるような心境。
安吾の短編歴史物は、とっつきやすく飢えを満たしてくれます。
好きなのが黒田如水を描いた「二流の人」。策士でありながら、結局は平凡な一生を送った男の歴史は、歯痒さの連続。関ヶ原の戦いでは、息子黒田長政の要らぬ行為で、天下取りの野望が儚い夢と散りました。
そんな彼の苛立ちが見えるようで気に入っている作品です。